今回は、チップチューン制作や作曲に便利なKORG社の打ち込みソフトについて書きます。
家庭用ゲーム機の音源は、大別すると下記に分かれます。
①方形波
(ゲームギア、ネオジオポケット)
②矩形波
(ファミコン、ゲームボーイ)
③波形メモリ音源
(PCエンジン、PC-FX、バーチャルボーイ、ワンダースワン)
④FM音源
(メガドライブ)
⑤CD-DA音源
(PCエンジンCD-ROM2、メガCDなど)
⑥サンプリング音源
(スーパーファミコン、プレイステーション、ニンテンドーDSなど)
⑦アナログPCM音源
(ゲームボーイアドバンス)
⑧ストリーミング再生
(主にプレイステーション3以降)
これらに分類されないものもありますが、おおかたこの通りです。⑤⑧以外はお金をほとんどかけずに個人で制作できるようになりました。KORG社のKORG Gadget、KORG M01D、KORG DSN-12の登場によるためです。
KORG Gadgetの何が凄いかというと、何万円ものお金が必要だった歴代のシンセの数々がたったの5,000円で手に入ってしまうこと。ニンテンドースイッチかスマホがあれば、寝転びながら打ち込みができます。パソコンに向かうのは何気にハードルが高いので非常に助かります。
もちろん最新のシンセが手に入るわけではないので、プロ並みの曲を作るのは難しいですが、一昔前のプロ並みの曲ならKORG Gadgetを使って多少加工すれば作れるはずです。
また、チップチューン制作のためのネタ帳としても非常に便利。Kamataがあれば①方形波、②矩形波、③波形メモリ音源はすべてカバーできます。Otoriiで④FM音源の曲も作れます。⑥サンプリング音源もある程度カバーできますが、音色の種類が少し偏っており、個人的にはスーファミ音源の場合はM01Dのほうが作りやすいかなと思います。
KORG Gadgetでチップチューンを作る場合はあくまでも「○○風」であって実機とはだいぶ聴こえ方が違うので、実機音源にこだわりたい場合はあくまでもネタ帳として使うと良いと思います。それっぽく聴こえれば良いのであれば、KORG Gadgetで十分かと思います。
あらゆる音源を組み合わせて曲を作れてしまうこともKORG Gadgetの強みで、サンプリング音源+FM音源のセガサターン音源、サンプリング音源+矩形波のニンテンドーDS音源風の曲も作れますし、矩形波+波形メモリ音源+FM音源+サンプリング音源というゲーム機では有り得ない組み合わせの曲も作れます。
3DS用ダウンロードソフトのKORG M01D、KORG DSN-12はスーファミ音源の曲を作るのに重宝します。M01Dはとにかく音色の種類が豊富。DSN-12は自分で音色を作ることができます。音色の作り方は少し難しいので、前身のKORG DS-10用の「KORG DS-10PLUS音作りパーフェクトガイド」を参考にするのがお勧めです。
寝転びながらでも、電車やバスでの移動中でも作曲できてしまうソフトが安価で手に入るようになったのは非常に有難いです。