能登地震で改めて考えたい「動物さんとの防災」 その2

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コラム
令和6年能登半島地震の物資搬送に向かうはずだった、海上保安庁機がJAL機と接触し、5名の海保の方が殉職されました。
痛ましい事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りすると同時に、JAL機から全ての人員を退避させたJAL社員の方々に敬意を表します。
JAL機にペットが載っていた(その場合はコンテナ内)のでは・・・と心配される声も見うけられました。もしそうだとしたら・・・あの状態では助けられなかったでしょう。辛いことです。

さて
前回鳥さんの同行避難について軽く触れました。
と言っても、実際には鳥さんを受け入れてくださる避難所は少ないのが現実です。
犬猫さんやウサギさん等はほとんど問題なく受け入れてくださるのですが、鳥さんとなると難しい場合が多いです。
多くの場合、やはり鳴き声が問題となることで断られるパターンが多いです。
次に鳥さんの脂粉(イン粉)がアレルギー反応になる、というパターンです。

私自身、令和元年房総半島台風の時、自宅が台風第15号の進路内にあったため、念のため当時の家に居たコザクラインコと一緒に、最寄りの避難所に避難しました。そこがたまたま鳥さんOKだったのです。
ただその際、インコが居ると言うことで、他の人から離れ、避難所の隅っこから動かないよう言われたことがありました。
状況からしてやむを得ない事で、自分も彼女(コザクラインコは雌でした)が騒いだりしないよう、カバンに入れてタオルでくるんで、なるべく暗くすることで、自然と「寝る」選択をしてくれるようにしました。
とは言え彼女も不安なので呼び鳴きがどうしても出てしまいます。
その度カバンを持って避難所の入り口辺りに移動し、そこで顔を見せてあげて安心させる、と言うようなことをしていました。
幸い同じ場所に避難していた方々が理解ある方で、しばらくすると「大丈夫。気にしないよ」と言ってくださったのは有り難かったです。

さて同じ避難所には犬さんも避難していました。
その犬さんは大型犬(ピット・ブル)だったので、こちらも避難場所自体には入れさせて貰えず入り口付近に休ませていて、飼い主さん一家が代わる代わる犬の様子を見ていました。
ただ、避難所とは言え子供さんが世話の順番になったとき、一人になるのはやはり危ないので、できれば部屋に入れてあげられないかと思ったものです。

動物愛護法や、多くの愛玩動物に関する社団法人・NPOでは、災害の際には同行避難を推奨していますが、やはり自治体側がそれに対応出来ない(できる体勢が無い)のが現実です。
全ての公務員の方が、動物さんに関する正しい知識を持っているわけでは無いので、こちらも贅沢は言えません。

そこで今、我々ができる「(犬猫鳥全てを含めた)動物さんを守る方法」は、ある種以下の二点しかないのが現実かと思います。
1.被災しづらい場所を選んで家を持ち、自宅避難ができる環境を保持すること
2.車、テントなどのプライベート空間を確保し、そこで同行避難すること

私は上述の経験後、立て付けの良い建物に引っ越し、できるだけ自宅避難を選択できる道を選びました。
(と言っても住んでいる所は土砂災害警戒区域だらけなので、崩れたら終わりなんですが・・・)

皆様も、何か起きてからでは遅いです。今のうちにご自身の家族のために備えましょう。
鳥に関して詳細をお話ししていくと・・・
車がベターですが、キャンプ用のテントもだいぶ保温性が高くなっており、きちんと熱が回っていれば鳥さんも充分安全です。
また鳥さんは犬猫さんと比較して、それほど水を要求しないというところがありますが、餌が切れると直ぐに衰弱してしまうので、ご飯の備蓄もしっかりしておきましょう(人間用のご飯は当然与えてはいけません!)。
鳥さんは「いつものご飯」以外が出ると、元来の慎重な性格から食べないということが起こりがちです。日頃からいろいろなご飯を与えておき、突然ご飯が変わってしまって絶食、ということにならないようにしておくこともポイントです。
災害はいつ起きるか分りません。
考えすぎは杞憂ですが、イコール備えないことであはりません。
人間の備蓄と同様、鳥さんへの備えも今からしておきましょう。
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