8割の力で仕事をこなす方法2

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ビジネス・マーケティング
こんにちは

手抜き仕事を推奨する記事の第二回目です。
ちょっと間が空いてしまってすみません。

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(導入部の再掲)
私はよく、部下に「所詮は仕事なんだから、そんな一生懸命やるなよ。」
と言います。
仕事はもちろんお金を頂いてその方のためになることをやるわけですから、手を抜くなんてとんでもないし、誠心誠意成果につなげたいと、そういう気持ちで取り組むことはとても良いことです。
ただ、仕事は人生の一部であって、人生そのものではありません。仕事をする時間に一生懸命仕事をすることは良いですが、それが仕事以外の時間に影響を与えるほどのめり込んでしまうのは、よくない。というような意味の言葉です。
個人事業をやっていらっしゃる方は、また少し違っていて、特に趣味が講じて仕事に行きついていらっしゃる方は、もちろん人生=仕事で構わないのですが、会社勤めの人間にとって、人生=仕事になってしまうのは、やはり不健康極まりないと考えています。
・・・それに。いざという時には会社は助けてくれません。
そういうわけで、今回の記事は8割の力で仕事をこなす方法について書いていきたいと思います。
1.目的を見失わない
2.最低ラインを見極める
3.他人の力を使う
4.常に予測する

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2.最低ラインを見極める

よく日本人の仕事は生産性が悪いといわれます。
実際には、製造業などの生産性は世界的に見てもそれほど悪くはないのですが、サービス業の生産性はすこぶる悪いという結果があります。
製造業の労働生産性の数値も2023年以降は為替の影響もあって、比較数字としては下がっていますが、為替に振られる部分は本質的ではないので、あまり考えすぎる必要はないと思います。
もう少し労働生産性については深堀をしてみると、よく言われるのは、日本の品質は過剰品質であるということです。つまり、プライス(値付け)に対して、大きすぎる価値を提供しているということになります。

どういうことかというと、普通このレベルの仕事をしてもらおうと思ったら、1時間2000円くらいの報酬をもらってもいいよね、というような仕事に対して、1時間500円くらいで請け負ってしまうというようなことです。
ココナラの中でも、この状況はすごく横行していて、とにかく仕事をとるために、または時間を持て余している人が隙間時間を埋めるために、明らかに安い金額で仕事を請け負っています。特にサービス業ではこの傾向が強く、それによって労働生産性が落ちています。

なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
2つのことが考えられます。1つは、そもそも価値の低い単純労働の需要が大きい。もう1つは、質の高い仕事を供給できるのだけど、高い価格に設定するとお客さんがつかないことが怖い。前者は仕方のない話でスキルの低い人を低賃金でアルバイトとして雇うか、機械学習などを取り入れるしか解決策がありません。今の日本では、高学歴で能力も高い人が、安い賃金で力を持て余して簡単な仕事をしていることがよくあります。問題は後者で、「怖い」というのがポイントです。

お客様が減ってしまうことが「怖い」というのは、減るかどうかはわからないけど、心配。ということですね。労働単価の引き下げはこの「怖い」に対する心配料を支払うということなんです。

ビジネスの現場では、「怖い」に対して過剰な心配料を払うことが、結果的に労働生産性を落とすことにつながりますので、どのくらい怖いのかを数値化して、リスクを見積もることが必要になります。

これがつまり、最低ラインを見極める ということです。
では、具体的なやり方について考えてみましょう。

会社勤めで給料が決まっている場合には、事業主とは違って心配料を差し引かない高額の報酬を要求することはできません。従って就業時間やアウトプットの「質」を給料の範囲内に抑えるということになります。
という話をすると、みなさんは質の低い仕事をすることによって評価が下がることが「怖い」と思いましたよね。これが過剰労働に誘う罠なのです。

①会社の評価基準を知る
外資系や先進的な会社であれば、明確な評価基準があり、従業員の評価はデジタルに判断されます。一方で昭和な感覚の残る会社や中小企業などでは、上司や周囲の人の感覚で評価が決まります。いずれにしても、なんらかの評価基準があり、それに照らしてうまくいっているのかどうかが評価につながります。
昭和な感覚の会社で基準が明文化されていない場合であっても、どのような評価基準なのか、仕事の中で何を重視しているのかはしばらく仕事をしていれば分かるものなので、それをしっかり意識するようにしましょう。自分の中で理解が進むように明文化してみることも、よい方法だと思います。

②優先順位を決める
仕事の優先順位を本来の会社の利益への貢献で決めるのか、個人の評価で決めるのかはとても悩ましいところで、上司のご機嫌取りではないですが、自己の評価を高くするための仕事をすれば、それは本来の会社の利益になりにくいと感じる人もいるかと思います。しかし、8割の力で仕事をすると決めるのであれば、寄り添う相手は評価者です。基本的に、どんな視点で評価をされているのか、何をやれば評価が上がるのかで優先順位が決まります。しかし、大きな仕事を結果として失敗することは減点につながりますので、評価者視点で仕事を組み立てつつ、失敗につながる危険には少しの力で備えることがよいでしょう。もし、評価があくまで結果主義なのであれば、会社として付加価値のない資料作りなどはかなり手を抜いても評価は下がりません。

③リスクを可視化する
さて、ここまでで仕事の手抜く準備がようやくできたと言えます。ここからは、給料の範囲内で過剰に働きすぎないために、自分なりの目標値を設定します。手を抜くことによって自分の評価が下がることが「怖い」と思うのですから、最低限これをやれていれば、大幅に評価が落ち込むことは回避できる、ということが理解できていればOKですよね。そのためのアクションが明確であれば、もう「怖い」と思う必要はないわけです。

・絶対にやること:〇〇(いつまでに)と▲▲(いつまでに)
 →できなかったら@@@が困る
・できたらやること:***、×××
 →できたら###の観点でうれしい
のように書き出します。この時、単に仕事の完了の目標を書くのではなくて、例えば、〇月◎日までに上司に一度相談する、とか▲時までに客先にメールを送るとか、そういった他の人を巻き込むアクションを入れておくと、作業が可視化されてとても良いと思います。
困る、とか嬉しい、という言葉を入れることで、その目標が妥当なのかどうかが自分の中で分かるようになりますので、そういう工夫もしてみてください。

これで、最低限やらないといけないことは、はっきりしてきたと思います。絶対にやらないといけないことを書き出してみたら、意外と少なくてちょっと不安になったという人もいるのではないかと思います。
でも、実際の仕事とはそういうものだったりするのです。

では次回をお楽しみに。

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