オスのヒヨコの殺処分問題

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こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。

私たちの食材として、ニワトリの卵は欠かせないものとなっていますね。

ところで、卵を産まないオスのヒヨコはどう扱われているのか、残酷極まりない現実を知っているでしょうか。

鶏卵を孵化させれば、生まれてくるヒヨコは当然オス、メス半々の割合になります。
そして、卵を産まないオスのヒヨコは人間にとって不要な存在とされ、オスのヒヨコは生まれてすぐに粉砕機で粉々にすり潰されるか、袋詰めにされて窒息死または圧死させられています。

なお、鶏卵用の鶏(採卵鶏)と、食肉用の鶏とは全く異なる品種になっています。

採卵鶏は通常の鶏の15倍もの卵を産むように品種改良され、一方、食肉用の鶏は通常の鶏の4倍も早く太るように品種改良されています。

つまり、採卵目的でオスのヒヨコが生まれた場合、食肉用として飼育するにはコストが掛かりすぎるため、生まれて直ちに殺処分されているという現実があります。

世界では65億羽以上のオスヒヨコが毎年殺処分され、日本では毎年約1億1,000万羽が殺されています。

この残酷な現実を受けて、ドイツでは2021年末からオスヒヨコの殺処分を法律で禁止しており、フランスでは2022年から禁止しています。

フランスとドイツでは、オスヒヨコの殺処分を禁止するために、卵が孵化する数週間前の時点で性別を判定する機械を共同で開発しています。
オスとメスでは胚の羽の色が異なることから、胚を識別して性別を判定する機械です。

さらに、ドイツとフランスに続いて、2022年8月、イタリアは、オスヒヨコを殺すことを2026年から禁止することを決定しています。

動物保護後進国である日本でも、2022年11月8日、須藤元気議員が、生後1日で殺される採卵鶏のオスヒヨコについて、国会で初めて問題提起しています。
日本も、一刻も早くドイツやフランスに倣う必要があります。

人間の利益のために命を授けながら、人間にとって不要という理由で、生まれて直ちに殺処分する。
命に対する畏敬の念も感謝の気持ちのかけらも見い出せない現状があります。

鶏卵を購入するとき、そして食べるときに、オスヒヨコたちがたどっている運命に思いを致してほしいとおもいます。

動物保護で有名な【アニマルライツセンター】が、オスヒヨコの悲惨な現実を動画で公開していますので、一度、目を背けずに見ていただければと思います。


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