今日は北米で皆既日食の日。
total solar eclipse
の日。こういう単語が「専門用語」「実用的でない」と言われることがありますが、これは天文の専門家でなくても一般人が普通に教養として知っている語彙です。
皆既日食が起こる仕組みを知っていたところでそれは人によっては「実用的」ではないかもしれません。それでもみんなそれを知っていて、その知識を使って楽しんでいる。そんな光景が今日見られています。
一方部分日食は
partial solar eclipse
月食は
lunar eclipse
と言います。
solar power generation
は太陽光発電
ですが、「ソーラーパワー」はもう日本語になっています。ですから「ソーラー」と来たら「空(そら)」ではありませんよ!
solar
です。
「太陽の」という意味を表す形容詞が
solar
一方「月の」という意味を表す形容詞が
lunar
フランス語の月曜日がなぜ lundi なのか。
イタリア語の月曜日がなぜ lunedi なのか。
スペイン語の月曜日がなぜ lunes なのか。
「月の」という意味を表す英単語 lunar ととてもよく似ていることから、その理由も勝手に理解できてしまいます。
それではここでチェックテストです。
皆既月食は英語で何というでしょう?部分月食は?上記記事を見ればその答えはすぐにわかります。
皆既日食を報じるロイターの英文もさらっと読んでしまいましょう。
Awe and joy が the total solar eclipse に greet すると書いてあります。
「畏怖の念と喜びが皆既日食に挨拶をする」という言い方をしています。英語らしい英語ですね。
awe という単語。awesome いう単語なら頻繁に耳にするのではないでしょうか。「すごい」とか、「スゲー」と大声で感嘆の声を上げる時の単語です。この awe は「畏怖の念」「神がかったものを感じる気持ち」を表します。それに some をつければ awesome で「スゲーッ!」となるわけです。
joy という単語。「エンジョイ」というカタカナなら馴染みがあるかもしれません。その joy の部分が「エンジョイ」の「ジョイ」です。その joy は「躍動感のある喜び」を意味します。そうした喜びの中に誰かを放り込む語感がある単語が enjoy です。enjoy の en は enter の en で、前置詞の in とも似ており、基本的に「中」という意味を表すからです。
小さな文字の記事も読んでしまいましょう。
Eclipse fans traveled from far and wide
で、「日食ファンが広い地域から旅してやってきた」
とあります。eclipse は「日食」や「月食」の「食」の意。ギリシア語で「姿を消す」「力を失う」ことを意味する εκλειπσιs (ékleipsis) から、ラテン語を経て英語へ取り込まれた単語です。