家紋は氏族やルーツの判定にどう関わるか
家紋というのは、早くは平安時代ごろから使われた日本独自の紋章・デザインです。 当初から家の識別に用いられたこともあって、氏族や姓、苗字、名字などと密接に関係してきました。 そのため、ネットや市販の「家紋事典」などを見ると「この家紋を使っている家は、この氏族」みたいな書き方がされている場合もあると思います。 たしかに、家紋事典は、それぞれのおうちの実例などを集積したものなので、そうしたデータが「間違い」というわけではな「たしかに、その家紋をその氏族が使っている例があるよ」ということなのですが、みなさんの個人個人のおうちがそれに当てはまるかどうかは実は定かではないので、注意が必要なのです。====== もちろん、ある氏族の本家本流、メインに近い家柄の場合は、歴史的に受け継がれたような、そうした「家紋事典に載っているような家紋」を使うことが多いです。 ところが、みなさんのご実家は、そうした本流から分かれた分家の分家くらいのことが大半なので、たぶん「別の家紋を使うようになっている」ことが生じます。 苗字や名字といったものは、あまり時代が変わっても変化しないのですが、家紋のほうは比較的自由に使うことができたので、分家の中でも違いを識別するために、「異なる紋を用いた」ような事例がたくさん見受けられるのです。 私が実際にルーツ調べを多数行っているなかで、「氏族本来の家紋と、実際の分家が用いている家紋が異なっている例」はたくさんありすぎて、逆に”家紋をたよりに、氏族を識別する方法は、当てにならないのでやめておこう”と思うようになったほどです。 もちろん、これには他の理由があって、そもそも一つ
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